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Lost Persons Area [映画]

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先日、Caroline Strubbeというフランドルの映画監督の撮影クルーより、一風変わった問い合わせメールが入った。何でも現在撮影中の映画の小道具として、以前roomでの展覧会で展示したアヌ・トゥオミネンの足の形をした石の作品を貸し出してほしいという内容。早速アヌさんに確認してみたところ、この監督は先に撮影した「Lost Persons Area」という映画の中で彼女の作品を使っていて、今回その続編の撮影にあたって再びアヌさんの作品を使いたがっているとのこと。そこでこの映画のトレーラーを探して見てみましたが、内容は詳しくは分からないものの、どこかヴェンダースや「バグダッド・カフェ」辺りを彷彿させる雰囲気。残念ながらまだDVD化されてないようですが、続編共々いつか見てみたい映画です。


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「トロッコ」 [映画]

先日夏休みで帰省した際に、東京で見逃した「トロッコ」を京都シネマで見てきました。ちょうど上映初日の日だったので上映前に川口浩史監督の舞台挨拶も聞けてラッキーでした。さて映画の方は芥川龍之介の「トロッコ」を、現代の台湾の田舎に舞台を移して脚色したもので、死別した台湾人の夫の遺骨を義父母に届けるために、尾野真千子さん演じる妻が残された二人の男の子を連れて日本から訪れるという所から始まります。核となっているのは、母と子の愛情の擦れ違いですが、そこに戦時中日本語教育を受けた祖父母の世代の複雑な思いが絡み合い、只のファミリードラマに留まらない社会性を帯びた作品となっていました。(川口監督のお話しだと、台湾ロケでは候考賢氏の撮影チームの全面協力を得たそうですが、その際台湾人スタッフ側から出た意見も交えかなりディープなディスカッションが行なわれたそうです。)口やかましいオカンを演じた尾野真千子さんと長男役の男の子の演技も上手かったし、何よりもう日本では見られないような夏の田舎の風景が、何だかとても懐かしく感じられた映画でした。

「トロッコ」公式サイト:http://www.torocco-movie.com/


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「倫敦から来た男」 [映画]

今日仕事帰りに今年最初の映画を見て来ました。見たのは近くのイメージフォーラムでやっていたタル・ベーラの「倫敦から来た男」(The Man from London)。長回しで有名なタル・ベーラ監督作品ということで少々覚悟して行ったのですが、これがとてもスタイリッシュでモノクロ画面の描写も美しく、久々に映画館で見るべき映画をじっくり堪能できた感がしました。昔デレク・ジャーマンの映画に良く出ていたティルダ・スウェイトン他、抑えた演技を魅せる役者陣もなかなかのもので、特に刑事役の老齢の役者さんはいぶし銀の演技でカッコ良かったです。最近はわざわざ映画館に足を運ばなくてもDVDを借りて家で見れば済むような映画が増えたけど、たまにこういう映画と出会うと映画館もまだまだ捨てたもんじゃないなあという気がします。


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追悼、エリック・ロメール [映画]

今朝ラジオをつけると、いきなり悲しいニュースが耳に飛び込んできました。「ヌーヴェル・ヴァーグの巨匠、エリック・ロメール氏逝く…」。二十歳の頃に初めて見たロメール作品は確か「緑の光線」。予め決められた脚本も無く、時に役者の即興劇を交えながら撮影されたというこの映画には、いわば芝居として作り込まれた映画とは異なる妙なリアリティーが感じられました。その後もどこかで上映会が開かれる毎に足を運ぶ様になりましたが、ロメールの映画の魅力は、何と言っても個性的な登場人物たちとその心理描写。特にドラマチックな展開がある訳ではありませんが、我々同様ありふれた日常を生きる登場人物たちの心の中で紡がれていく感情の襞を追っている内に、ふと彼らと同じ様な欲望や孤独、希望を抱きながら生きる自分自身の姿を客観的に見ている様な気分にさせます。数々の映画的幸福の瞬間を与えてくれた氏のご冥福を心よりお祈りします。

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ロメールが切れると読み返してきた「六つの教訓話」原作集。いわゆる脚本ではなく、それぞれの物語がきちんと小説仕立てとなっていて、ロメールの文才にも感嘆。

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めがね [映画]

megane2.jpg連休中ロードショーで見逃した「めがね」のDVDを借りて見ました。「かもめ食堂」以上にゆったりとしたストーリー展開でしたが、登場人物達の台詞や所作、カット割りの淡々とした「間」が心地良く、また不思議と五感が刺激される映画でした。特に刺激を受けたのは「味覚」。民宿ハマダの朝食に庭先のバーベキュー、茹で海老の丸かじり。そして極めつけはサクラ(もたいまさこ)のかき氷。劇場で見ていたらきっとお腹が鳴るのを堪えるのに苦労していたと思います。
さて、今週末はいよいよ「東京仮面バザール in 下田」の開催です。たそがれたい向きには少々賑やかなイベントですが、「そう言えば今年はまだ海を見てないなぁ」という方は、ぜひこの機会に伊豆まで足を運んでください。

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