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そうだ チェンライ、行こう。 [海外出張記]

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シンガポールのフェア閉幕後、バンコク経由でチェンマイへ。当初カミンと昨年のパイに続いてチェンカーンに小旅行するつもりでしたが、カミンに急にインタビュー等のアポが舞い込んだため予定を変更し、友人のアーティストアンクリット・アッチャリヤソーポンが住むチェンライを訪ねてきました。

早朝チェンマイの町外れにあるバスターミナルからバスに乗り込み、山道を越え2時間半程でチェンライに到着。実はこのルート、20年程前にバックパーカーで初めてタイを旅した時に採ったルートですが、車が良くなったのか道路が良くなったのか、驚く程あっさりと到着しました。バスの料金は、エアコン無し、エアコンあり、そしてゆったりシートのVIPカーの三段階ありますが、今回は奮発してVIPカーに搭乗(といっても片道700円位)。各座席には液晶モニターが付いていて映画も見れ途中軽食のサービスもあり!それに比べ昔乗ったエアコン無しのバスは、狭い座席にぎゅうぎゅう詰めで、途中幾度かメシ休憩で停車したような。休憩所でトイレ(大)に行ってる間に乗っていたバスが発車し、必死のパッチで追いかけた思い出があります。

チェンライのバスターミナルに着くと迎えに来てくれたアンクリットの車に乗り込み、彼が運営するレストラン&ギャラリーへ。広い幹線道路沿いにある彼の店はかなり大きな建物で、1階がレストランとブックショップ、2階がギャラリーとアトリエになっています。一人でこのお店を切り盛りしながら、ギャラリーでの展覧会の企画運営、更に自分の制作活動も行なっているというから大したものです。2008年にオープンしたギャラリースペースでは、主に若手作家や一般の商業ギャラリーでは紹介されない作家に焦点を当てて彼自身がキュレーションを行なっています。

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お昼過ぎレストランに着くと、早速アンクリットが自ら店の看板メニューである「ガオラオ」というモツ入りスープを作ってくれました。こってりめの味でおいしかった。


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レストランの様子。店のあちこちにはアンクリットの作品が飾ってあります。奥はカフェ併設のブックショップ。


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アンクリットギャラリーの展示室。手前はNHKの番組取材(後述)のために並べた彫刻作品。アンクリットは第2回横浜トリエンナーレ(2005年)や、奈良美智+graf「A to Z」展(2006年、弘前)他にて日本でも作品を発表しています。奥に見えるのは彼が企画した子供の絵画展の作品。


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昨年ドイツでのグループ展で展示された48点組の絵画作品「パラダイス・タイランド」の一部。友人が書いた同名の詩にインスピレーションを得て制作されたもので、政治家や警官、売春婦といった社会を構成する様々な職業の人々のポートレイトで構成されています。


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レストランは昼の営業が終わると閉店するので、その後再び車でチェンライの名所を案内してもらいました。まず向かったのは、タイの美術界を代表する画家タワン・ダッチャニー氏の私設美術館Baan Si Dum(黒い家)。ちなみに昔アンクリットが美大受験を志した際に絵の手ほどきをしてくれたのがダッチャニー氏。今でも時々こちらに住む氏のもとを訪れるそうです。


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広い敷地に点在する様々なデザインの40軒程の建物の中には、ダッチャニー氏がコレクションする世界中の珍獣たちの骸骨、皮革類がみっちり。巨大ワニの革に水牛やヘラジカの角を組み合わせて作られた椅子、その他見たこともない動物たちの骨々… 強烈です。


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次に向かったのは高名な陶芸作家ソムラック・パンティブンさんの工房 Doy Din Dang水田に囲まれた静かな丘の中腹に立つとても素敵な所でした。爽やかな風が吹抜けるテラスでコーヒーを頂きながら、氏と日本人の奥さんとしばし歓談。


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自身の作品を展示したギャラリーを案内してくれるソムラックさん。日本の唐津焼の窯元で修行した経験も持つ氏の作品には、わび・さびにも通じる素朴さの中の美が感じられました。


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この日最後にアンクリットが案内してくれたのは温泉。なぜか前の駐車場に恐竜の像が立っているので「恐竜温泉」と呼んでいるのだそう。温泉は日本と違い個室形式になっていて親しい友人や家族同士で入るとのこと。入ってみると確かに硫黄の匂いがしました。


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翌朝まず訪れたのはお寺ワット・プラケオ。現在バンコクの同名の寺に安置されているエメラルド・ブッダは、元々この寺の仏塔に隠されていたものが落雷により発見されたものだとのこと。現在は中国で制作された新しい翡翠仏が奉られています。


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夕方再びアンクリット落ち合い、チェンライ一の観光名所ワット・ロン・クンへ。別名ホワイト・テンプルとも呼ばれるこの寺は、チェンライ出身の画家チャルーンチャイ・コーシピパットがデザインしたもので、全身白一色のかなり奇抜な外観。何だかディズニーランドっぽくて余り好きになれませんでしたが、場内は大型観光バスを連ねてやってきた中国人観光客で賑わってました。


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こちらが今回宿泊したエーン・ドイ・リゾート。自然豊かな山の中腹にあるこじんまりとした宿で、敷地内に高床式の離れが5軒程散在しています。この時期晩は結構冷え込みましたが夏は快適そう。宿泊費は朝食付きで1泊2,000円程でした。


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オーナーのウーアさん。二日続けて彼女手作りの夕食を頂きましたがこれがとても美味しかった。星空の下、木々の葉ずれの音を聴きながら頂く料理は最高です。


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翌朝ウーアさんが車で帰りのバスターミナルまで送ってくれました。今度来る時はもう少し長く滞在して、近くの村を巡るトレッキングツアーなどにも参加したいなあと思いました。


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所変わってこちらはバンコクのピナリー・サンピタックの自宅。今回もシンガポールからチェンマイに移動する途中にお邪魔しましたが、上の写真は先月日本のテレビ番組の収録が行なわれた際のもの。この取材は4月からNHK BSプレミアムで始まる「たけしアート☆ビート」のタイ特集用に行なわれたもので、ピナリーは撮影用におっぱい型の料理型を用いたBreast Stupa Cookeryの実演を行いました。取材班はその後北上してチェンマイのカミン、チェンライのアンクリットの取材も行いましたので、番組内で彼らの姿が見れるのが楽しみです。また、番組ホストのたけしが、彼らの活動や作品に対してどのようなコメントを寄せるか、気になります。



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