31世紀こころの美術館ステーション、今月オープン [Kamin Lertchaiprasert]
カミン・ラーチャイプラサートの新プロジェクト「31世紀こころの美術館」のプラットホームとなるコンテナステーションが今月14日チェンマイにオープンします。このプロジェクトは、カミンが2008年に参加した「金沢アートプラットホーム」がきっかけとなり誕生したもので、その内容はいわゆるアーティストに限らず一般の誰もが日常の中で無意識に発揮している創造性を再認識し、既成の社会的、美術的価値観に縛られることなく個人の表現の自由を取り戻そうという試みです。
建物のデザインもカミン自身が行ないましたが、コンテナを用いたのは将来的に必要に応じて移動できるようにするため。空から見ると「31」の形になるように組み合わされたコンテナは、それぞれに展示室、図書室、ティールーム、瞑想用サウンド・インスタレーションの部屋と言った風に割り当てられています。先月チェンマイに立ち寄った際に、完成間際の姿を覗いてきましたのでオープン前にちょっとだけご紹介。
カミンの案内でコンテナの中へ。コンテナといっても壁面を切り取ってガラス窓が嵌められたり配電が施されたりと結構手が加えられています。
コンテナの中には、カミンにとって特に印象深い思い出がある作品がコレクションされています。こちらの作品はカミンの友人の女性アーティストによるもので、彼女が末期がんの父親の看病をしていた際に自身の髪の毛で編んだピローケースと、没後に父親の享年と同じ数だけ編んだ髪の毛の花飾りが展示されています。http://31century.org/dna/
こちらはライブラリー。プロジェクトの趣旨に合った書物を集めて中央のガラスケースに収め、いつでも来場者が読めるようにします。壁際にあるのはカミンが金沢でプロジェクトを行なった際に21世紀美術館で空撮された写真。
ついでにこちらは今回も居候させてもらったカミンの自宅。この建物もカミン自身がデザインしたもので、「room」というタイのお洒落インテリア雑誌でも紹介されました。
チェンマイ滞在最終日、車でカミンの友人の結婚披露宴に向かう途中「The Land」に立ち寄ってもらいました。次々と建物が建ちすっかり手狭になってきたランドですが、現在拡張計画進行中。新たに買い足した土地にはレジデンス用のスタジオを建設予定とのこと。
この壁は昨年末ランドにて中国人アーティスト林一林(リン・イーリン)によるプロジェクトが行なわれた際に作られたもの。穴の部分に大型の天秤ばかりを吊るして参加者の体重を量るイベントが行なわれ、壁には参加者の名前と体重が残されていました。
カミンの友人ディウさんの披露宴会場へ到着。ディウさんはスタジオセット等を手掛けるデザイナーで、カミンは彼と共同で来年チェンマイで開催されるアートイベントの為にパビリオン型の作品を構想中とのことです。
披露宴会場のリゾートホテルは元々たばこ工場だったところで、レンガ造りの古い建物を改装したお洒落なヴィラが並んでいました。パーティーが開かれた広々とした庭にはボサノバの生演奏が流れ、日本でありがちな変な演出などもなくとても心地良い雰囲気でした。
ご無沙汰しています!
カミンさん、新しいプロジェクトも着々と進んでいるんですね〜。
コンテナも興味深いですが、カミンさんのご自宅もステキ♪♪
ピナリーさんもいらっしゃることだし、ますますタイに行ってみたくなりました☆☆
by michimichi (2011-02-13 11:46)