二人散策 @ switch point

今日は国分寺の switch point で始まった荒木真一と吉原みどり二人展「二人散策」のオープニングにお邪魔してきました。荒木くんは２月のTOKYO FRONTLINEではとても楽しいインスタレーション作品を展示してくれましたが、今回の二人展では新作ドローイングでの展示。今まで見たことのある彼の作品とは随分異なる作風で意外でしたが、脱皮や羽化といったイメージからは、戸惑いや恐れといった感情を抱きつつも自然の摂理に身を任せようとする静かな決意の様なものが感じられました。また反対側の壁面一杯に貼られた吉原さんのドローイングには1点毎に謎めいたタイトルが付けられていて、絵と見比べながら見ていると飽きません。

そして何よりも感銘を受けたのは switch point を主宰されている本郷さんの心意気。実はこの4月にこちらのギャラリーは開廊10周年を迎えられたのですが、その直前に起きてしまった震災。仙台でご家族が被災されて一時は店を閉めることも考えられたそうですが、原点となる美術体験に立ち返ってやっぱり運営を続けていくことを決断されたとの話を伺い色々と感じる所がありました。本郷さんのように作家に近い立場で一人一人の作家と密に接しながら紹介されているギャラリーは本当に貴重な存在だと思いますので、苦労も多いと思いますがぜひ次の10年をじっくりと積み重ねていって頂きたいと陰ながら願っています。