上海出張記 前編 [海外出張記]
昨日上海より戻ってきました。今回の主目的はアートフェアShContemporaryの視察でしたが、同行したアルセーヌ氏と共に三日間他にもかなりハードにあちこち見て回り、まだ頭の中が少々ぐるぐる回っている感じがします。見るのが忙し過ぎて余り良い写真が撮れませんでしたが以下に一部紹介します。
ShContemporaryの会場上海展覧センター。近代的な高層ビルに囲まれたスターリン様式のこの建物は第二次大戦後にソ連の援助で建てられたもの。更に溯り日本軍による占領以前この敷地には、イラク出身のユダヤ人富豪が建てた仏僧のための学校があったのだそうです。上海という都市に刻まれた歴史を感じます。
エントランスを抜けたメインホールは「ディスカバリーズ」のセクション。「現代美術とは何か?」をテーマに、森美術館の片岡真美さん他全3名のキュレーターがセレクトした24名/組のアーティストの作品が紹介されていました。エマージングと呼ばれる売り出し中の若手アーティストに混じってコスースやアブラモビッチといった大家の作品も。
「ディスカバリーズ」に展示されていた岩崎貴宏(ARATANIURANO)の作品。文庫本と本棚で構成されたインスタレーションで、本の上のクレーン状の構造物は何としおりの糸でできているそうな!「堕落論」のクレーンに、「羅生門」のクレーン…、かなりツボにはまりました。目下上海は来年開催の万博に向けて建設ラッシュ。街中に出ると本物のクレーンがあちこちで稼働中。
2階はギャラリー単位で出展の「ベスト・オブ・ギャラリーズ」のセクション。今年は約60軒のギャラリーが参加。昨年より数は減ったとは言え、プレヴューはなかなかの人出で賑わっていました。
MEMさんのブースにてKEITAI GIRLこと山口典子さん発見。展示しているボディスーツは身体の各所に触れるとピピッと音が鳴ったり光ったりする仕掛け。実際に着用可能とのことで、これを着て上海の街角でパフォーマンスしたら相当面白いことになりそうです。
上海のOriental Vista Galleryのブースに作品があったので、もしやと思ったらチョンミンも北京からやって来てました!赤ん坊がよちよち歩きしているように見えるキネティックな作品「Egg Shape」の前には大勢の人だかり。彼は北京にとんぼ返りしなくてはならないとのことで余りゆっくり話はできませんでしたが、久々に旧友の元気な姿を見れてとても嬉しかったです。(後編に続く)
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