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釜山ビエンナーレ2008 [展覧会 / 他会場]

先週末釜山ビエンナーレのオープニングに出掛けてきました。今回のビエンナーレにはフランス人キュレーターフランシーヌ・メウルさんの推薦によりArt-U roomの紹介作家ピナリー・サンピタックカミン・ラーチャイプラサートが出展。メイン会場である釜山市立近代美術館の中でも特に規模の大きなインスタレーションを展示した二人の作品は、どちらも多くの人目を集めていました。

今回の釜山ビエンナーレは、生産や蓄積に対する概念として "Expenditure"(消費、放出)というテーマを据え、世界40ヶ国のアーティストによる200点余りの作品を展示。釜山市立近代美術館以外にも、Me Worldという遊園地周辺や、広安里(クァンアンリ)ビーチ、ヨットハーバーの倉庫他市内各地に作品が散在しています。

初めて訪れた釜山は思っていたよりもはるかに近代的な町で、滞在した海雲台(ヘウンデ)エリアには、真新しいホテルや高層コンドミニアムが立ち並んでいましたが、出会った地元の人々は皆人情味溢れる方々で、道に迷うと行き先に電話して確認してくれたり、料理店では正しいビビンパの食べ方を伝授してもらったりとあちこちで大変お世話になりました。近郊には古寺や温泉もあると聞いたのでぜひまたゆっくり訪れてみたい町です。
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■ 釜山ビエンナーレ2008
会 期:2008年9月6日ー11月15日
会 場:釜山市立近代美術館ほか市内各地

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オープニングの前にコーディネーターの方と作品の最終チェックをするピナリーさん。展示作品は2004年にバンコクのジム・トンプソン・ハウスでも展示された"Temporary Insanity"(つかの間の狂気)。果実のようなオブジェの中にはセンサーとモーターが仕組まれていて、来場者の話し声や足音に反応してゆらゆらと動き始めます。

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カミンの展示作品 "Sitting"。2004年の元旦より一年間日記風に描きためられた366点のドローイング(壁面)と、それに基づき彫られた366点の木彫像にて構成された力作。

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ビエンナーレ初日は日曜ということもあって大勢の来場者で賑わっていました。入り口で出迎えるのは西尾康之の巨大彫刻。

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広安里ビーチには砂浜に20数点の立体作品が設営されていました。海上に浮かぶのはKim Tae Junという作家の作品で、巨大な浮き輪に乗った白い風船人形がプカプカと波に揺られてました。

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今回のビエンナーレで特に印象深かった作品ということでカミンと意見が一致したのは、Tellervo KalleinenとOliver Kochta-Kalleinenというフィンランドの作家による "Complaints Choirs"(不平合唱団)という映像作品。世界中のあちこちの都市で行なわれたプロジェクトで、地元の志願者を募り、それぞれが日常で抱える不満を歌に仕立てて皆で合唱するという内容。後で調べたらちゃんとアーカイブサイトもありました。

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海雲台ビーチの夜景。昼間はまだまだ海水浴客で賑わっていました。

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