バンコクにてピナリー・サンピタックの個展開催中

今注目のタイ人女性作家ピナリー・サンピタックの個展 'breast and beyond' が現在バンコク市内の３会場にて同時開催されています。
幼少期をアメリカで過ごし、後に筑波大学で美術とデザインを学ぶという国際的なバックグラウンドを持つ彼女は、90年代初頭より「女性の身体」をテーマとした作品を継続して発表してきました。
今回の個展は、昨年２月にバンコクのナショナル・ギャラリーで開催された大規模な個展の延長線上にあるもので、会場ごとにバラエティーに富む展示がなされています。バンコク大学会場では乳房の形状をしたクッションを床一面に敷きつめたインスタレーション、チュラロンコーン大学会場では今春の福岡アジアトリエンナーレにも出展されたタイシルクのインスタレーション「乳房のストゥーパ」と鋳造の舟形のオブジェ、そしてシーロムのオープン・アート・スペースでは木炭ドローイングと桑の繊維を染めた器形のオブジェが展示されています。女性の身体のかたちや機能から抽出されたフォルムはますます簡潔さを増し、また異なる素材で反復されつつ互いに共鳴しながら見る者を気品と優しさがあふれる居心地の良い母性的な空間へと誘うかのようです。会場および会期は下記をご参照ください。

Pinaree Sanpitak

'noon-nom' 2001-2002, organza and synthetic fiber, 200 pieces

'breast stupas' 2000-2001, 27 unthreaded silk
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Pinaree Sanpitak 'breast and beyond'
・Bangkok University Art Gallery - 3rd Floor, Bldg 9, Klueynamthai Campus,Rama IV Rd. (Sep.7-Oct.4)
・Chulalongkorn University Art Center - 7th floor, Center of Academic Resources, Phaya Thai Rd. (Sep.5-30)
・Open Arts Space - B-16, Silom Galleria (Sep.6-Oct.10)