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カミン企画の展覧会、バンコクにて開催。 [Kamin Lertchaiprasert]

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先月末バンコクにて、カミン・ラーチャイプラサートがキュレーションする展覧会 'Non - Being by Itself' が、チュラロンコーン大学内 The Art Center にて開幕しました。この展覧会は、カミンが2008年より展開しているソーシャル・プロジェクト「31世紀こころの美術館」に関連したもので、会場では、予め行なわれたワークショップの参加者によって撮影された映像が、展示室の中心に象徴的に置かれた巨大な黄金のドクロの彫刻の周囲の壁面に投影されています。

本展の全体的なテーマは、タイトルの'Non - Being by Itself'(それ自体では存在しない)が示すように、あらゆる物質や生命はそれ自身だけでは存在できないのと同様、我々人間も他者の存在なくしては存在せず、我々は絶えず他者からの影響を受け、一方反対に、他者へ対して創造的なエネルギーを与えることも可能である。そのことに気付いたなら、我々は我々自身の持つ価値、更に他者の有する価値をもっと深く意識することができるであろう、というものです。本展で上映されている映像やインタビューの一部はこちらのサイトでも見ることができますので、ご興味のある方はぜひ。

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'Non - Being by Itself' Kamin Lertchaiprasert with Cultural Activist and Young Artists
会 期:2013年3月29日〜5月18日
会 場:The Art Center - 7th Fl. Center of Academic Resources, Chulalongkorn University, Pathumwan, Bangkok


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オープニングにて本展の参加者らと共に挨拶するカミン(中央)。


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上映作品の一つ、映像作家Arnolt Nongyaによる'Anonymous'。元々は作者の叔父の葬式を、作品ではなく家族の記録として撮影したビデオで、その映像の中に、関係者ではない匿名の男が紛れ込み、親族と一緒に式の進行に参加していたことに着目して編集し直した作品。


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黄金のドクロの背面は空洞になっていて、中は瞑想用の空間になっている。


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カミン・ラーチャイプラサート個展 'Before Birth After Death' [Kamin Lertchaiprasert]

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カミン・ラーチャイプラサートの個展 'Before Birth After Death' が、先月よりバンコクにて始まりました。この展覧会は、タイの現代アートギャラリーの草分け的存在であるナムトン・ギャラリーがアリー地区にオープンした新スペースのこけら落としとなる展覧会で、初日のオープニングには大勢の来場者で夜遅くまで賑わいました。

展示作品は、'Before Birth After Death' と題された大型のペインティングシリーズとこれに関連したブロンズ彫刻。このシリーズは、カミンが2008年より続けているA4サイズのドローイングの中から24点を選んでキャンバスに拡大して描いたもので、2008年に金沢アートプラットホーム参加のために日本に滞在した際の記録や、2010年5月にデモ隊がバンコク市街に火を放った際の新聞の見出しなども採られています。どの絵柄の上にも諸行無常を表すドクロのモチーフが描き足されていますが、仏教的瞑想法を実践するカミンにとって、日記風に制作されるこれらのドローイングは日々の出来事を振り返り、物事の道理について洞察を巡らせる機会ともなっているのです。

会期は5月末日までですので、この期間にバンコクに行く予定のある方はぜひ!
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Kamin Lertchaiprasert: Before Birth After Death
会 期:2012年3月24日〜5月31日
会 場:Numthong Gallery at Aree (72/3 Aree 5 (North) Phahonyothin 7, Phahonyothin Road, Phyathai, Bangkok) / Tel (+66) 819185067,(+66) 819094907 / Open: Monday – Saturday 11.00-18.00 Closed: Sundays and National Holidays

Map(クリックで拡大)
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31世紀こころの美術館ステーション、今月オープン [Kamin Lertchaiprasert]

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カミン・ラーチャイプラサートの新プロジェクト「31世紀こころの美術館」のプラットホームとなるコンテナステーションが今月14日チェンマイにオープンします。このプロジェクトは、カミンが2008年に参加した「金沢アートプラットホーム」がきっかけとなり誕生したもので、その内容はいわゆるアーティストに限らず一般の誰もが日常の中で無意識に発揮している創造性を再認識し、既成の社会的、美術的価値観に縛られることなく個人の表現の自由を取り戻そうという試みです。

建物のデザインもカミン自身が行ないましたが、コンテナを用いたのは将来的に必要に応じて移動できるようにするため。空から見ると「31」の形になるように組み合わされたコンテナは、それぞれに展示室、図書室、ティールーム、瞑想用サウンド・インスタレーションの部屋と言った風に割り当てられています。先月チェンマイに立ち寄った際に、完成間際の姿を覗いてきましたのでオープン前にちょっとだけご紹介。

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カミン・ラーチャイプラサート個展 in シンガポール [Kamin Lertchaiprasert]

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昨春roomにて開催したカミン・ラーチャイプラサートの 'Beyond...' が、今週末よりシンガポールの Art Forum にて巡回展示されます。このブロンズ彫刻シリーズは、Art-U roomがエディターとなり、2007年末より約1年半掛けて、タイの伝統的な鋳造法にて製作されたものです(24体セット、エディション7部+AP1部)。まだroomでも1セット保管していますので、ご興味のある方はぜひお問い合わせ下さい。
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■ Kamin Lertchaiprasert: Beyond... (sculpture)
会 場:Art Forum - 82 Cainhill Road, Singapore
会 期:2010年4月17日〜5月2日

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'World Sculpture News' 最新号 (Vol.16 No.1) でも特集記事が掲載されています。



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バンコクにてカミンの個展が始まりました。 [Kamin Lertchaiprasert]

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本日よりバンコクのナムトン・ギャラリーにて、カミン・ラーチャイプラサートの個展「Beyond...」(Sculpture) が始まりました。上の写真の作品に見覚えのある方もいるかと思いますが、そう、この展覧会は今春 Art-U room でお披露目したブロンズ彫刻の連作「Beyond」の巡回展になります。果たして自国タイでどのような反響が見られるか楽しみです。
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■ Kamin Lertchaiprasert: Beyond...(Sculpture)
会 場:Numthong Gallery  1129/29 Co-Op Housing Bldg., Thoedumri Rd., Dusit, Bangkok
会 期:2009年11月7日〜28日


ところでカミンは現在、「31世紀こころの美術館 - 31st Century Museum of Contemporary Spirit」のプロジェクトを進行中。このプロジェクトは、昨年金沢で行なった同名のプロジェクトを発展させたもので、世界中の一般の人々から個人的に大切にしている思い出の品とそれにまつわるエピソードを募り、専用のサイト上にアーカイブ化してゆくというもの。またチェンマイのスタジオ近くにコンテナを用いたオフィスを設け(下の図面)、こちらでも一部の品物が展示される予定です。

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「Beyond...」展レセプションパーティー [Kamin Lertchaiprasert]

一昨日の「Beyond...」展レセプションパーティーには多数の方にご来場頂き大変ありがとうございました。特別ゲストとしてチェンマイ大学教授のウティット・アティマナ氏に短いトークを行なって頂きましたが、現在のグローバルなアートの潮流から一歩離れて、個人的な日常生活のレベルからアートの社会的意義や役割を問い直そうとするカミンの姿勢が良くまとめられていたと思います。通訳には現在東京でモードを勉強中の留学生のリンちゃんにお願いしましたが、ポストモダン思想の専門用語が度々登場する難しい文章を何とか頑張って訳してくれました。少々意味が分かりづらかった部分があったかと思いますが、近い内にこの日のトークのメモ書き原稿をHPに掲載する予定ですので、ぜひそちらもご覧下さい。

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ウティットさんのトークの模様。日々大学で教鞭を取っているとあってさすがに慣れたものです。普段は議論好きなカミンもこの日ばかりは神妙な面持ちで聞き入っていました。


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レセプション後は近くの居酒屋で懇親会。昨年の金沢アートプラットホームでカミンと同じビルで展示していた八幡亜樹選手、void chickenの坂口さん、SOI MUSICの木村さん、音響アーティストの村井啓哲さんにも同席して頂きました。

隣の写真はこの日の晩にカミンが制作したドクロのドローイング。ウティットさんのトーク原稿が使われています。ちなみに一番下に書かれたo/∞の記号は、前日MOTで見た池田亮司展 +/-[the infinite between 0 and 1]を参照したもので、カミンの創作活動は「全ての事象はo(無)であり、かつ∞(無限大)である」という命題に基づいて行なわれているということを説明してくれました。

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Making of Beyond... [Kamin Lertchaiprasert]

カミンの「Beyond...」展もいよいよ中盤に差し掛かりました。明日日本に到着予定のカミンに先程電話で確認したところ、タイの情勢は今の所落ち着いていて、予定通り今夜のフライトで成田に向かうとのことです。

さて、今回の展覧会で一番良く質問されるのは素材の事。ブロンズ製なのですが、少し茶色み掛かっているため木彫と思われる方も多いようです。鋳造法については、カミンから「昔ながらの仏像を造るやり方で作った」とは聞いているのですが、現場に立ち会った訳ではないので詳しいプロセスを尋ねられると返事に窮してしまいます。そこで予めカミンに頼んで製作の模様を写真に撮っておいてもらったものを先日メールで送ってもらいました。写真だけでは何の工程なのか今ひとつ分からない部分もありますが、折よく先日のアートフェア東京に来場された彫刻家の諸熊仁志さん(とてもユニークなブロンズ彫刻を作られる方です)から頂いた解説を参考に、以下大まかな手順を紹介してみたいと思います。


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1.今回のブロンズシリーズは、数ある鋳造法の中でもLost-wax castingという方法で作られました。まずはワックス(蝋)で原型となる像を作りますが、このシリーズはエディション7部と作家用1部の計8部があるので、まずは各像毎にワックスで同じ像を8体ずつ準備することとなります。この像は頭の部分は別に鋳造するようで、また、本体の上部には後で金属を流し込むための通路が付けられています。










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「31世紀こころの美術館」プロジェクト始動 [Kamin Lertchaiprasert]

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この秋金沢で開催される「金沢アートプラットホーム2008」にてカミン・ラーチャイプラサートが行なうプロジェクト「31世紀こころの美術館」がいよいよ始動しました。準備のために先週再度金沢を訪れ滞在したカミンは、12日にプロジェクトの説明会を開き、興味を持って集まって頂いた多くの方々の前で、これまでの創作活動の紹介や今回のプロジェクトの概要をプレゼンテーションしました。ちなみに「31世紀こころの美術館」とは、一般の方々から大切な思い出の品を募って21世紀美術館近くの会場にて展示し、併せてそれぞれのモノに込められたエピソードをアーカイブ化して来場者の皆さんと共有するというプロジェクトであり、近い将来アートと生活が一体となり、誰もがアーティストでありキュレーターであるような、そんな場が生まれることを願うカミンの思いが込められたものです。ご興味のある方や、参加してみたいという方は、「31世紀こころの美術館」専用のブログサイトがオープンしましたので、ぜひこちらを覗いてみて下さい。なお9月20日には、21世紀美術館を囲んで大きな人文字を作り航空写真を撮影するプロジェクトも予定されています。

31世紀こころの美術館ブログ:http://kplat31st.exblog.jp/

その後金沢から一旦タイに帰国したカミンは、すぐにメルボルンのHeide Museum of Artで開催される'The World in Painting'展参加のため渡豪。今秋には釜山ビエンナーレの出展も決まっており、しばらくは彼にとって慌ただしい日々が続きそうです。

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金沢からの帰り、翌朝の飛行機待ちで京都に一泊したカミンとあちこち散策。以前雪舟展の大行列で時間切れとなり案内出来なかった三十三間堂、六波羅密寺、清水寺などを回る。特に三十三間堂にはいたく感動したようで、「僕は前世ではここの仏像を彫っていたに違いない」とのコメント。彼の作品を見ていると、それもあながちあり得なくない話かも。その後四条大橋のたもとで店開きしていたストリート書家に出会い、カミンのイメージを漢字一文字で表してもらったところ出て来たのは「波」でした。

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来春roomでの個展に向けて制作中の彫刻シリーズの1体。最終的にはそれぞれ違うポーズで座る24体のブロンズ像が仕上がる予定です。


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金沢アートプラットホーム2008 [Kamin Lertchaiprasert]

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この秋金沢の街を舞台に開催される「金沢アートプラットホーム2008」に、カミン・ラーチャイプラサートアトリエ・ワンが参加します。この展覧会は金沢市内の公園や商店街、空き家などを利用して、街の人々と関わりながら一緒に作品を作り上げていく参加型の展覧会で、カミンは個人が思い出の品を持ち寄る「31世紀こころの美術館」、アトリエ・ワンは古い町家を市民のコミュニティスペースとして再生させるプロジェクトをそれぞれ行ないます。その他にも八谷和彦のオープンスカイ・プロジェクト試験フライトや、トーチカによるペンライトによるドローイングのワークショップなど、約20名(組)のアーティストによる盛り沢山な内容。更に同時期には「K-Plat-extension」という連携企画も募集中とのことで、会期中には金沢の街中がアート一色に染まりそうです。
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■ 金沢アートプラットホーム 2008
主 催:金沢21世紀美術館
会 期:2008年10月4日(土)ー12月7日(日)


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カミン・ラーチャイプラサート個展 'Beyond...' [Kamin Lertchaiprasert]

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先月金沢21世紀美術館でのシンポジウムのために来日したタイのアーティスト、カミン・ラーチャイプラサートの個展が本日よりバンコクの100 Tonson Galleryで始まります。'Beyond...'と題された今回の個展は、何やら謎めいた記号が描かれた24点のキャンバスで構成されており、実はそれぞれのキャンバスの裏側には、より具象的な図像が隠されています。これは「ある種の真実は人間の知覚では認識できない」というコンセプトに基づいており、展示室の中央には視覚の限界を超えた所に存在するイメージにたどりつくための瞑想シェルターが配置されています。
カミンは'Beyond...'の開幕後リヨンのギャラリーで開催される個展へと向かい、また今秋開催される「金沢アートプラットホーム2008」、「釜山ビエンナーレ」と国際展への参加が相次いでいます。現在制作中のブロンズ連作によるroomでの個展は来年の今頃を予定していますので、まだ先の話ですがどうぞお楽しみに。
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■ Kamin Lertchaiprasert: Beyond...
会 場:100 Tonson Gallery - 100 Tonson, Ploenchit Rd., Lumpini, Pathumwan, Bangkok, Thailand
会 期:2008年4月24日〜6月15日(開廊:木〜日 11:00~19:00)



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